ゴリラ
スマホって2年で機種変更しましょう!みたいな風潮あるじゃん?僕のiPhone、4年目でも全然イケるんだけど変えた方がいいの?
特に最近のスマホは、OS・セキュリティアップデートの保証や耐久性も上がっていて、使おうと思えば2年どころか、4年、それ以上と使えます。
この記事では、今でも2年で機種変更するのが「正解」なのかを解説します。
- 2024年現在、2年でスマホを買い換えるのは合理的な選択
- 2年後でもまだまだ下取り額は高額
- 結果、長期で使ったときと比べても、そこまで負担が増えない
- iPhoneの買い替えならiPhoneをお得に買う方法をチェック
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前提:スマホは2年以上使える
スマホは2年以上使えます。
技術の進歩で性能や耐久性が高くなっており、近年はサスティナブルな社会を実現しようという意識が、ユーザーにも浸透しています。
まだ使えるのに買い換えるのはもったいない!と感じる人が増えているのは事実です。
スマホの耐用年数は4年!?
会計の世界では「耐用年数」という考え方があり、ざっくりその資産を利用できる期間を指します。
国税庁は減価償却資産の耐用年数を公開しています。
しかしその中には「スマートフォン」という項目はありません。
- 電話設備その他の通信機器:10年
- 電子計算機(パソコン):4年
参照:【確定申告書等作成コーナー】-耐用年数(器具・備品)(その1)
ここで言う「電話設備」とは固定電話のことで、スマホはさすがに10年も使えません。
そうなると最も近いのが「電子計算機機(パソコン)」で4年とされています。
実際「4年くらいが妥当」とする税理士さんの見解が多いようです。
実際の平均使用年数は4.4年
また2023年3月実施の「消費動向調査(内閣府)」も参考になります。
2022年4月〜23年3月の間に、調査対象者が買い換えた家電などの実際の使用年数が公開されています。
この中でスマホ(携帯電話)の平均使用年数は4.4年という結果が出ています。
「長く使えること」がブランドの価値を高めている
iPhoneは少し古めの端末でも最新のOSにアップデートできることで有名です。
例えば2023年秋に公開されたiOS17は、iPhone XS/XR(2018年発売)にも対応しています。
また近年はサムスンのGalaxyシリーズが、4世代のOSアップデートと5年間のセキュリティ保証に対応したことを皮切りに、各メーカーも追従する流れがあります。
メーカーとしては、スマホが長く使われることは売上が下がることを意味するので、積極的には推しづらいのが本音だと思います。
iPhoneを買い替えるなら、iPhoneを安く買う方法やiPhone15の値下げ情報をチェックしましょう。
しかし「長く使えること」はブランドの価値を高めることにつながるため、各社、長く使ってもらえるスマホの開発に力を入れています。
ゴリラ
ソニーの「いたわり充電」、シャープの「インテリジェントチャージ」といったバッテリーの劣化を抑えるしくみも増えているね!
「スマホの買い換えは2年」と言われる理由
このようにスマホが長く使えるようになっているにもかかわらず、未だに「スマホの買い換えは2年が良い」説が広がっているのなぜでしょうか。
これには以下のような理由が考えられます。
- キャリアの「購入プログラム」が2年の買い換えを前提としているから
- かつては月々サポートなどの「24回割引」があったから
キャリアの「購入プログラム」が2年の買い換えを前提としているから
購入プログラムとは、各社が行っているスマホの購入をサポートするプログラムです。
- au:スマホトクするプログラム
- ソフトバンク:新トクするサポート
- 楽天モバイル:買い替え超トクプログラム
- ドコモ:いつでもカエドキプログラム、いつでもカエドキプログラム+
それぞれ微妙な違いはありますが、「分割払いで購入して2年後にスマホを返すと、価格の40〜70%程度の支払いが不要になる」という点で共通しています。
これらのプログラムは2年で返すことが必須ではなく、2年以上使っても特典を受けられるのがメリット。
しかし2年で返却する人が一番お得になるように設計されていて、キャリアもそれを推奨しています。
キャリアでスマホを買う人の多くはこれらのプログラムに入ります。
2年後に「今、機種変更するのが一番おトクですよ!」と言われたら、損をしたくないので機種変更する人が多いです。
ゴリラ
まぁキャリアの「短いスパンで機種変更してもらいたい」って気持ちもわからなくもないけどねぇ
かつては月々サポートなどの「24回割引」があったから
ドコモの月々サポートやauの毎月割など、かつては端末の購入と通信をセットで契約することで、24回(または36回)、毎月、割引を受けることができました。
その当時は2年経つと「割引が終わったし、買い換えてまた割引をもらおう」という人が多くいました。
しかし2019年にそのような割引が禁止され終了しました。
当時のイメージが多くのユーザーに残っているのも、理由のひとつだと思われます。
「2年で買い換え」or「長期で使う」でシミュレーション
ゴリラ
結局2年で買い換えるのと、長期で使うの、どっちがお得なの?
ここではドコモを例にシミュレーションしてみたいと思います。
- 2年、4年で買い換えたときの負担額の差は数万円程度
- 「2年買い換え」がやはりコスパが良い?
2年、4年で買い換えたときの負担額の差は数万円程度
今回は以下の条件でシミュレーションしてみました。
- ドコモで機種変更
- iPhone 15 Pro 128GBモデル(価格 192,060円)
- いつでもカエドキプログラム+を利用
- 4年使用後の市場下取り額は価格の15%を想定
結果は以下のとおり。
利用期間 | 負担額 | 4年間の支払額(同じペースで買い替え た場合) |
---|---|---|
1年(12ヶ月) | 70,422円 | 281,688円 |
2年(24ヶ月) | 97,020円 | 194,040円 |
3年(36ヶ月) | 144,540円 | 158,196円 |
4年(48ヶ月) | 163,251円 | 163,251円 |
負担額とは、プログラムの特典を使って下取りに出したときの、実際に支払う金額です(4年使用の場合、プログラム特典は利用できないため、端末価格15%で下取りに出したと想定しています)。
一番右の欄は、その買い換えペースで4年間使った時点での負担額を示しています(わかりやすいように、まったく同じ価格、条件のスマホを買い続けると想定)。
毎年、最新モデルに買い換えるのが飛び抜けて高くなることは、まぁ想像通りですね。
気になるのは2年で買い換えたときと、4年間使ったときの価格差です。
今回のシミュレーションでは194,040円–163,251円=30,789円でした。
「2年買い換え」がやはりコスパが良い?
今回のケースでは、4年使えば、2年で買い換えたときと比べて約3万円節約できると言えます。
一方、約3万円を上乗せすれば2年で最新のモデルに買い換えられると考えることも可能。
改めて「2年買い換え」と「長期利用(4年買い換え)」の利点をまとめます。
- 2年で最新のスマホに買い換えられる
- 4年買い換えと比べて、高くても数万円程度の差にしかならない
- 4年買い換えよりも負担が小さくなる可能性もゼロではない
- 2年買い換えよりも4年トータルの負担額が小さくなる可能性が高い
- 2年後の機種変更の手間がない
- 4年以上でも使えば使うだけ新機種の購入を先延ばせる
なかなか結論が出しにくいですが……、個人的には2年で買い換えくらいのペースは理にかなっているんじゃないかな、という考えです。
2年というのは市場の買取額が下がり過ぎていない絶妙なタイミングと言えます。
仮に数万円、余分にお金を払うことになったとしても、スマホは毎日使うものだということを考えれば、それに見合うだけの買い換えの価値はありそうです。
長期利用者の買い換えのタイミング
前述の内閣府の調査では、約38%の人は故障するまでスマホを使っていました。
つまり4.4年で約4割のスマホは故障しているということになります。
言うまでもありませんが、スマホは故障前に買い換えることをおすすめします。
大切なデータを確実に引き継げますし、故障寸前のスマホは、すでにだいぶもたもたしていると思います。
- 明らかに動作がもたつくと感じるようになった
- 最新のOSのアップデートに対応しなくなった
これくらいを目安に、買い換えていくことをおすすめします。
2年買い換えは絶妙なライン。「もったいない」と考える必要はない
現状は忖度なしで、2年買い換えくらいが絶妙な機種変更のタイミングだという結論にいたりました。
- 2年のタイミングなら、まだまだ下取り額が高額
- そのため意外と長期利用(4年くらい)したときと比べても、負担額の差が少ない
特に仕事やゲームで毎日スマホを使う人は、2年くらいを目処に買い換えていくことをおすすめします。
「まだ使えるからもったいないよ」という考えもよくわかります。しかし、下取りなどで出したスマホは、その後、必要な人の下で再び日の目を見ます。
スマホは「壊れるまで使い倒す」ではなく、余裕をもって買い替えましょう。