ところがAppleが2018年airmacシリーズの在庫限りでの販売終了を発表し、世間に衝撃を与えました。設定が簡単でApple製品との相性も抜群なので、販売終了後中古や流通在庫の購入を検討している方も多いのではないでしょうか。そこで今回はairmac extremeのあらゆる情報を徹底調査しました。
商品の特徴や設定や初期化方法、airmac Expressとの違い、トラブル対策法、販売終了後のサポートまでわかりやすく解説します。これから購入を検討している方だけでなく、既に利用中の方にも役立つ情報をまとめてあるので是非参考にしてみてください。
※本記事は2024/3/1時点の情報です。詳細は各公式ページをご参照ください。
目次
AirMac Extremeの特徴
最近はパソコン以外にスマホやタブレットが普及したので、多くの方が気軽にインターネットを楽しむ時代です。
ただ、複数の端末をインターネットに接続するためには、wifiが欠かせません。
wifi接続に必要な無線LAN製品をお探しの方のために、まずはAirMac Extremeの特徴をご紹介します。
Apple純正の無線LANルーター
AirMac Extremeは、iPhoneやMacBookを作ったAppleの無線LANルーターです。
Appleは独自のOSや周辺機器を作っているため、wifi端末を販売するのは自然なことでしょう。
AirMac Extremeは他のApple製品と同様にクオリティが高く、人気のある商品です。
スペックと価格
AirMac Extremeは、縦横がおよそ10cm、高さが17cmほどのコンパクトなルーターです。
後ほど詳しくご説明しますが、背面にはLANポートが3つ、USB(2.0)ポートが1つ、WANポートが1つ付いています。
機能としては、特定の方向に電波を飛ばす「ビームフォーミング機能」があるので、高速通信が可能です。
また、ハードディスクを接続してwifi経由でデータのやり取りができるなど、AirMac Extremeならではの機能もあるため、Appleユーザー以外からも支持されています。
なお、AirMac Extremeの定価は21,780円です。
通信規格
AirMac Extremeは、wifiの最新規格である「802.11ac」に対応しています。
802.11acは、通信速度が理論値で最大867Mbps~6.93Gbps、実効値で1Gbps以上という高速の規格です。
先にご紹介したビームフォーミング機能とセットで使うと、かなりのスピードが期待できるでしょう。
なお、wifiは規格によって使用する周波数の帯域が異なるのですが、AirMac Extremeには「デュアルバンド」という機能も付いています。
デュアルバンドは2種類の周波数を使い分けられる機能なので、電子レンジなど電波干渉する家電があっても、安定して通信できる点がメリットです。
初期設定が簡単
AirMac Extremeは「AirMacユーティリティ」というアプリさえあれば簡単に設定できます。
インターネットやデジタル機器が苦手な方は初期設定に困った経験をお持ちかもしれませんが、AirMac Extremeなら安心です。
AirMac Extremeはすでに販売終了
AirMac Extremeの販売は、実は終了しています。
ここからは、販売が終了した時期や今後のサポート体制などについて解説します。
2018年4月Appleが販売終了を発表
Appleは2018年4月にAirMac Extremeを含む「AirMacシリーズ」全商品(3種類あります)の販売終了を発表しました。
最初はヨーロッパ諸国での販売が終了し、現在は日本での正規販売も終了しています。
販売終了の理由は公式に発表されていませんが、どうやらクラウドサービスの普及が背景にあるようです。
つまり、OSのバックアップなど、大量のデータをハードディスクに保存して送受信することが少なくなったため、販売が終了したと言われています。
Appleは「iCluod」というクラウドサービスを提供しているため、AirMacシリーズの販売終了を決めたのでしょう。
いつまで買えるの?
AirMac Extremeは、在庫がなくなるまで購入可能です。
とはいえ、アップルストアはもちろん、すでにAmazonでも取り扱いがありません。
楽天では中古品が販売されていますが、新品の購入は難しいようです。
気になる今後のサポート体制は?
今もAirMac Extremeをお使いの方は、今後のサポート体制が気になりますよね?
Appleの公式発表によると、販売終了から5年ほどはサポートを続けるようです。
修理対応などの部品が必要になった場合は手配をしてくれるなど、2023年頃まではサポートしてくれるでしょう。
Appleユーザーが今後選ぶべきルーター
AirMac Extremeはすでに販売されていないので、Appleユーザーは今後以下の特徴を持つルーターを選ぶと良いでしょう。
- IEEE802.11acに対応した機種
- デュアルバンド機能の付いた機種
- WPAパーソナル暗号化技術が採用された機種
- MIMOまたはMU-MIMOの対応機種(複数のアンテナを使った高速通信ができる)
AirMacシリーズ他機種との違いとは?
先ほど少しご説明しましたが、AppleはAirMacシリーズとして、3種類の商品を販売していました。
各機種の違いは次の通りで、通信規格や重量に差があります。
AirMac Express | AirMac TimeCapsule | AirMac Extreme | |
通信規格 | IEEE 802.11a/b/g/n | IEEE 802.11a/b/g/n/ac | IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
セキュリティ | WPA/WPA2 | WPA/WPA2 | WPA/WPA2 |
寸法 | 98 mm x 98 mm x 23 mm | 98 mm x 98 mm x 168 mm | 98 mm x 98 mm x 168 mm |
重量 | 240 g | 1.48 kg | 945 g |
ポート数 | WANポート×1 USB ポート×1 LANポート × 1 | WANポート×1 USB 2ポート×1 LANポート × 3 | WANポート×1 USB 2ポート×1 LANポート × 3 |
最大接続数 | 50人 | 50人 | 50人 |
周波数帯 | 2.4GHz/5GHz | 2.4GHz/5GHz | 2.4GHz/5GHz |
airmac Expressの特徴
AirMac Expressは、コンパクトで場所をとらないサイズが魅力です。
価格的に最もリーズナブルなので、気軽にAirMacを利用したい方におすすめの機種と言えます。
通信規格は11nまでしか対応していませんが、AirplayやHDDの接続も可能で、性能は他の機種とほとんど変わりません。
拡張ポート数がAirMac Extremeよりも少ないところは要注意ですが、接続端末が少ない場合は問題ないでしょう。
AirMac TimeCapsuleの特徴
AirMac TimeCapsuleは、3種類の中で1番重量のある機種ですが、その理由はハードディスクが内臓されているからです。
ハードディスクには、自動でスマホなどのデータをバックアップしてくれるので、端末の故障が心配な方におすすめです。
通信規格は11acに対応しているので、スピード面でも大きな問題はないでしょう。
AirMac Extremeはこんな方におすすめ
AirMac Extremeは、AirMac TimeCapsuleからハードディスクを取り除いたタイプです。
価格帯的には上記2種類の中間で、性能的にレベルが高く使い勝手の良い機種だと言えます。
そのため、「高速通信をしたいけど、ハードディスクまでは必要ない」という方におすすめです。
ちなみに、AirMac Extremeの形状はタワー型なので、少しかさばります。
とはいえ、そこまで大きくない上にデザインも良いため、インテリアにもなるでしょう。
AirMac Extremeの設定方法
続いては、AirMac Extremeの設定方法を説明します。
とても簡単に設定できるので、機械が苦手な方も安心です。
背面の6つのポートの詳細
設定方法について説明する前に、まずAirMac Extremeの背面にあるポートの意味を理解しておきましょう。
AirMac Extremeには、上から順に以下のポートが付いています。
- ギガビットLANポート×3
- USBポート
- ギガビットWANポート
- 電源ケーブル
まず、上の3つはLANポートで、パソコンなどネットに接続する端末を接続します。
その下にはUSB2.0のポートが付いており、規格に合ったプリンタやハードディスクを接続できます。
USBポートの下は、ギガビットWANポートで、モデムに接続するためのポートです。
1番下は電源ポートなので、アダプタを接続するために使います。
初期設定手順
AirMac Extremeの設定は、以下の手順で行いましょう。
ちなみに、以下の設定手順はパソコンの場合です。
- AirMac Extreme本体のWANポートとモデムを接続する
- AirMacユーティリティをダウンロードする
- 受信する端末のwifi設定をオンにする
- AirMacユーティリティを起動する
- 「その他のwifiデバイス」をクリックする
- 「新規AirMacベースステーション」の「AirMac Extreme」をクリックする
- AirMacユーティリティの設定画面でネットワーク名・パスワードを設定して「次へ」をクリックする
- 「このAirMac Extremeでネットワークを作成します。」と表示されるので「次へ」をクリックする
- プロバイダから提供されるPPoE接続情報を入力して「次へ」をクリックする
- 「診断と使用状況」で「次へ」をクリックして「完了」をクリックする
手順だけを見ると難しそうに見えてしまうでしょうが、出てきた画面に入力していくだけの作業なので、意外に簡単に設定が完了します。
なお、iPadやiPhoneで設定する場合は、AirMacユーティリティのアプリをダウンロードします。
アプリをタップするとAirMac Extremeの名前の横に編集画面が出てくるので、「ネットワーク」という欄をタップしてください。
あとは「DHCPとNAT」「Wi-Fi設定」の設定を完了したら、接続できます。
ブリッジモードの設定方法
ブリッジモードとはAirMac以外のwifi端末にもついている機能で、パソコン同士で接続させるために使う機能です。
AirMacでも使える機能なので、その設定についても紹介します。
まずはAirMacユーティリティを起動してAirMac Extremeをクリックすると、編集ボタンが右下のあたりに表示されているはずです。
編集ボタンをクリックして、ネットワークタブを選択してみてください。
するとブリッジモードという選択欄が表示されるので、クリックしてアップデートを押すと設定完了です。
AirMac Extremeがつながらない時の対処法
wifiの通信は不安定になる場合があるため、AirMac Extremeを使っていると、ネットにつながらない不具合が発生することもあります。
もしつながらない場合は、次の対処法を試してみましょう。
再起動する
まずは、AirMac Extremeの再起動を試してください。
手順としては、環境設定やメニューバーにある「AirMacの再起動」をオンにするだけです。
再起動するだけで通信が元に戻ることがよくあります。
設定の見直しをする
AirMac Extremeの設定が終わったのに全然つながらない場合は、設定を間違えている可能性があります。
入力した内容を再度確認して、もう1度設定してみてください。
ベースステーションをリセット
「AirMacベースステーションが見つかりませんでした」というエラーが表示される場合は、「ソフトリセット」か「ハードリセット」を試しましょう。
手順はAirMac Extreme本体の裏にあるリセットボタンを押すだけですが、ソフトリセットなら1秒間、ハードリセットなら5秒間押し続けた後、以下の方法でリセットしてください。
※パソコンでリセットする手順です。
ソフトリセット
- メニューバーからwifiのネットワークを選択し、AirMacユーティリティを開く
- ベースステーションのアイコンをクリックし、メニューから「編集」をクリックする
- パスワードを変更して「アップデート」をクリックする
ハードリセット
- AirMacユーティリティを開く
- 「その他のWi-Fiデバイス」をクリックしてリストからベースステーションを選択する
- 「編集」をクリックして「その他のオプション」を選択する
- 「以前の設定に復元」をクリックして「次へ」をクリックし続ける
- 設定終了の画面が表示されたら「完了」をクリックする
初期化しても治らない時はAppleサポートへ
上記の方法で初期化をしてもつながらない場合は、Appleのサポートに問い合わせましょう。
電話やチャット、メールで問い合わせできます。
まとめ
AirMac ExtremeはAppleの無線LANルーターです。
AirMac Extremeだけでなく、「AirMac」というシリーズで他にも2種類の商品があり、スペックに違いがあります。
その中でAirMac Extremeは中間モデルに位置していますが、高性能で人気が高い機種です。
ただし、AppleはAirMacシリーズ全商品の販売を終了したため、現状では新品の購入が難しいかもしれません。
購入したい方は、ネットで中古品を探す方法が現実的です。